僕は先生にフィーバー!
〜KI編〜




こんなに楽しい作業だと思いませんでした。

ジーンズのベルト外して――・・・。

きっちきちに膨れ上がってるナニを引きずり出して――。

あぁ〜、楽しいなぁ。

引きずり出したモン、早く埋めたいなぁ。

センセイの内に。

きっとアナタも早く挿れて欲しいって思ってるよね?





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申しあげます!
3−3




興奮に舌嘗めずりをしたカカシは、焦ったように下着から自分自身を取り出した。イルカはカカシが何をしているのかいまいち分かっていないようで、ぼんやりとしている。

赤黒いグロテスクなソレ。

カカシが相手してきた客達は、喜んでコレを口に含んだり体内に受け入れてきた。要求もしていないのに褒め称え、もっともっとと求めてきた。

だからきっとイルカも喜んでくれる。

カカシはそう思い、ゆっくりとイルカの秘所に押し当てた。イルカはその感触にぴくりと反応する。指とはまったく違う熱い塊が触れてきて驚く。

「あ。」

カカシの舌と指で慣らされたソコは、ひくひくと震えていて、まるで自分の身体では無い様に思えた。だから熱い何かが触れてきても、驚いただけで恐怖は無かった。それよりも、未だ動き続けているローターを何とかして欲しい。イルカの思考はぐずぐずになってしまっている。

「今、あげますね。いっぱい、あげる。」

熱い吐息と言葉が耳元で聞えた。

ちゅっと下肢で濡れた音が聞えた。

ふと、イルカは音のほうを見てみた。

「――・・・!」

ただ思った。

恐い。

「ヒッ・・・!!」

快感とは程遠い声はハッキリと悲鳴に変わり、カカシに届いた。カカシが望み、イルカも望んでいるだろうと考えていたカカシにとって、その悲鳴は予想外の事だった。不思議に思いカカシはイルカの顔を覗き込んだ。

「・・・イルカ先生・・・。」

イルカは恐怖に固まっている。小さく悲鳴を洩らした後、恐怖で声すらも出ないようだ。目を見開いて涙を溜めて、ガチガチと歯の根があわないほど震えていた。

「・・・イルカさん。」

すとんとカカシの中で何かが落ちていった。

先ほどまで失せる事は無いと思っていた、熱く吹き上がっていた欲情がすとんと落ちていき、跡形も無くなくなってしまったのだ。イルカの表情を見た瞬間。

何だろうこの気持ち。

酷く心臓が痛い。興奮とか期待とかそんな楽しい感情で痛いのでなく、昏く寂しい感情。

「・・・ごめんなさい、イルカさん。」

罪悪感だ。

カカシはローターの電源を切り、するするとイルカを拘束していた全てのロープを解いた。解放されてイルカは喜ぶと思ったが、恐怖心の方が強いらしくまだ涙を溜めたままだ。

「ごめんね。」

そんなイルカを見て、カカシは苦笑した。身体が自由になったはずなのに、持て余してしまっているのか、イルカはじっとしたまま動かない。カカシはもう一度苦笑し、小さく彼に口付けた。

「ん・あ・・・っ。」

「これなら・・・恐くないでしょ?」

カカシはイルカの腰をしっかりと抱き、昂ったお互いの欲望を重ねた。萎えかけていたイルカ自身は、カカシの刺激ですっかり回復してしまっている。カカシがゆっくり腰を動かし始めると、イルカはようやく正気を取り戻したようにびくびくと反応し始めた。

「あっ・やぁ・あぁ・・・!!」

「大丈夫。ホラ、いっぱい濡れてきましたよ。」

腰を合わせるごとに湿った音が互いの間から聞えてくる。小さかった音が大きくなる頃には、腹の間で糸を引くほどにべっとりと濡れてしまっていた。

「ぅ・あぁ・・・っ・カカシさぁ・・・!!」

「はっ・イルカさ・ん・・・。」

拘束されていない両腕がカカシの背に回る。イルカが恐くないようにと、カカシは彼をしっかりと抱きとめた。何度もキスを交わしながら、動きを速めていく。イルカは必死にカカシに縋りついた。二人とも我慢の限界だ。

「カカシさ・・・っ・カシ・・・!」

「・・・セ・ンセ・・・!」

ギリリとカカシの背中から皮膚を食い破る音が聞えた。イルカの爪が食い込んだのだ。痛みがカカシの背中を走る。達した瞬間、思わずイルカがカカシを掻き抱いた。

びくりとイルカが硬直し、カカシの腹に欲情を放つ。同時に放ったカカシの性も合わさり、交わって互いの身体に浸透していく。

熱い。

焼かれてしまう。

「ハハ・・・。」

カカシは思わず笑っていた。大きすぎた絶頂に、イルカはそんなカカシの様子に気付いていない。不安を紛らわすように、ただカカシに縋っている。

嬉しい・・・。

カカシは笑いを抑えられない。

歓喜は腹の底から湧き上がってきて、全身が震えた。イルカを手に入れたわけでもない。しかし一部を手に入れられたよう気分になっている。

それがどうしようもなく嬉しい。

「先生。気持ちよかった?」

まだぼんやりしているイルカに囁けば、こくんと素直に頷いた。そういえば初めて彼を襲った時も、最後辺りは素直に自分に従っていた。きっと疲労がピークに達して、眠たくなっているのだろう。眠気を感じている彼はやけに素直になった。

「オレもね、すっげぇ気持ちよかったです。」

挿れてないのにね。

でも本当に気持ちよかったんだ。

涙目になっているイルカの瞳を舌で嘗めやって、カカシはゆったりと微笑んだ。労わるように彼の髪を梳いてやる。誰かと抱き合って、こんなに安らかな気持ちになれるなんて信じられないとカカシは思う。

「・・・センセイ・・・。」

ぎゅっと隙間が無いくらいに抱き込めば、イルカの体温が自分に移るようで嬉しい。

「イルカ先生。」

その言葉はすんなりとカカシの口からころがり落ちた。

初めて使う言葉なのに、違和感は無い。

きっとイルカさんに言うためにある言葉だからだ。

「好き。」

カカシはにっこりと笑った。

「大好きです。」




だいすき・・・?

形のいい唇がそんな言葉を吐いた。イルカはぼんやりと聞き、その内容を理解していく。

す・好き――!?

「・・・うわぁ・・・。」

ぼんっと音がしそうなくらい、一気に真っ赤になってしまったイルカの顔に流石のカカシも驚きの声を出す。ちゃんと自分の言いたい事が伝わったのだと思うと嬉しい。カカシは笑顔のまま、もう一度「好き。」と伝えた。

混乱したのはイルカだ。

こんなこと言われるとは思ってもいなかった。からかっているのか、その場の雰囲気で言っているのか分からないが、自分はそういう言葉に慣れていない。異性から告白などされたことはない。友人や家族から貰った事があるだけだ。

「そ・そんなこと言わないでください!」

「どうしてですか?だって言いたいモン。」

言われなれているだろうカカシは、きょとんとするだけだ。イルカは唸ってしまう。照れるのだ。猛烈に。

強姦されたショックも怒りも忘れてしまうほどに照れてしまう。だって初めてなんだから。

「嘘吐くな!オレのこと何にも知らないくせに、何でンなこと言うんですか!第一、男同士じゃないか!?」

「ここまでしといて、男同士もクソも無いと思うけど。」

「これは立派な強姦だ――!!」

「照れてるセンセ、かわいっ。」

「〜〜〜〜!!」

しれっと言い放つカカシ。彼は自分の気持ちに何の疑いもないようだ。それどころかぎゅうぎゅう抱き締めて、ちゅっちゅと顔中にキスを降らせる。イルカはますます顔を赤らめる。

「照れてなんか・・・!」

「ホントですよ?オレ、イルカさんが好き。初恋ってやつですねぇ。」

蕩けるような瞳。

そんな目で見られたら、何も言えなくなってしまう。イルカは困ってしまって、きゅっと唇を噛み締めた。

「・・・信じられません・・・。」

「・・・うん。」

カカシは今までの行いを一応は理解しているらしい。そう簡単に信じてもらえるとは思っていない。カカシは苦笑した。

でもどうしようもないんです。

何冊も読んできた恋愛小説のように、とても甘ったるい気持ち。とても心地いい。

イルカさんにだけ向かう気持ち。

「好きです。」

「――・・・し・知りません。」

真っ赤な顔をしてイルカはそれだけ言った。照れてどうしようもない自分の精一杯の返答なのだろう。

そんなイルカを見て、カカシはじんわりと暖かい何かが湧いてくるのを感じた。それだけならいいものの、これが男の性か。グツグツと欲望も湧いてくる。

「ぁああ!!可愛いなぁ!!とりあえず、身体からでいいから好きになってくれませんか!?」

「はぁ!?ちょ・何押し倒してんです!!放せ!!馬鹿ホスト!!」

どっすんばったんと大きな音を立てて、二人はベッドの上で格闘を始めた。甘い雰囲気も何処へやら。攻めるカカシに逃げるイルカ。信じさせなきゃ。なんて先ほどのカカシの決心は微塵にも感じられない。

「うぎゃあああ!!どこ触ってんですかぁ!!」

「ち×ち×。」

「言うなぁあああ!!」

どれだけ叫んでも大丈夫。

なんたって、完全防音の高級マンションですから。

ね。




自覚しちゃったんだからしょうがない。

初恋は実らない?

そんなの迷信!

ズルズル・ズルズル引き摺って行ってあげる。

オレの中はアンタでいっぱいになったから、そこまで連れて行っちゃんだから。

さぁ。

オレの世界へいらっしゃい?




END




というわけで、第一部完結ってところでしょうか。(汗)
つ・続くみたいです・・・。
とりあえず、これからイルカ先生は受難な日々が続きますし、
ホストカカシは常識を学んでいくでしょう。たぶん。
S度に磨きがかかるかもしれませんが。(笑)

お粗末さまでした。m(_)m



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